できるだけ行きたくない場所の代表、「歯医者」。
しかし、歯は一生ものです。
- 食べ物がほぼ毎回歯の間にはさまる
- 頻繁に歯茎が腫れる
- 噛むと痛い
- 冷たいものを食べると歯がしみる(知覚過敏)
こんな症状が出ている方はいませんか?
このような症状が出ていて、まだ病院に行っていない方がいたら
すぐに病院を受診してください!!
今回は、産後4ヶ月になるころ私が実際に直面した、歯のこわ~い話をしたいと思います…。
※お目汚し失礼致します。少しでも参考になればと思い、写真を貼らせていただきました…!
今までの歯の状態
できれば歯医者には行きたくないものの、歯は一生もの。
1年に1回は定期健診を兼ねてクリーニングを受けるようにしていました。
虫歯になったことがなく、毎回「きれいに磨けてるね~」と歯医者の先生に言ってもらえていたのですが
唯一、左側の一番奥の歯と、その前の歯の間にトラブルがありました。
食事をするとほぼ毎回歯の間に食べ物がはさまり、そのせいか頻繁に歯茎が腫れていました。
そして、歯茎が腫れると噛むときに痛みが出るのです。
しかし、毎年クリーニングをしてもらっている歯医者の先生からは
”毎日の歯磨きをしっかりして、定期的にクリーニングを受けるようにしていれば問題ない”と言われていました。
産後4ヶ月、問題発生
しかし、産後4ヶ月になるころ。
またもや左奥の上の歯茎が腫れだしました。
腫れは一週間ほど続き、やっと治ってきたかと思うと、次は左下の歯茎が腫れ
下の歯茎は治りそうになるとまた腫れて、ということを繰り返し、1ヶ月ほど治りませんでした。
いつもなら腫れは1、2週間もすれば治っていたので、1ヶ月も続くのは初めてのことでした。
そして治るどころか、ある日腫れの痛みが強くなり
これはさすがに病院に行った方がいいと思い、重い腰をあげて病院を受診したのです。
ようやく歯医者に行く
いつもクリーニングを受けている歯医者は予約がいっぱいで当日受診ができなかったので、空きがあった歯医者に行きました。
- 歯茎の腫れが1ヶ月ほど続く
- 噛むと痛い
- ほぼ毎食、歯の間に食べ物がはさまる
- これまでも頻繁に歯茎が腫れていた
という症状を伝えると、
おそらく産後のホルモンバランスの崩れからくる歯周病。
歯の根っこの神経が死んでしまっていて腫れや痛みが出る場合があるけど、位置的にその可能性は少ないです。
今回はしっかりクリーニングをして、それで治るようならOK。
腫れが続くようならもっと詳しく検査して対処していきましょう。
と診断されました。
治ったと思いきや【知覚過敏】
クリーニングをしてもらい、1週間ほどで腫れがひいてきたのでホッとしたのもつかの間。
腫れがひいたあと、冷たい水や食べ物を食べると歯がしみるようになってしまったのです。
まさか、知覚過敏…?!
よーく鏡で見てみると、腫れのひいた歯茎は少し黒ずんで、血色が悪くなっているように見えました。
歯肉が下がって(歯肉退縮)、歯の隙間も大きくなってしまった印象。
そして、歯茎の腫れがひいても噛むときに痛みがありました。
腫れはひいたけど、まだ問題がある気がする…!
なにより知覚過敏がつらく、再び歯医者に行くことにしました。
詳しい検査 原因をつきとめる
再び歯医者を受診し、詳しい検査をすることになりました。
レントゲンや歯周ポケットの検査、歯に神経が通っているかの検査(電気歯髄診査 / EPT)などなどひととおり済まし
判明したのが「歯を支える骨(歯槽骨)が溶けている」という事実でした。
驚愕の事実…!
歯槽骨が溶けている?!(歯槽骨吸収)
レントゲンを見ると、左奥歯を支える骨(歯槽骨)が無くなっているではありませんか。
レントゲンでは骨が白く映りますが、左奥歯周辺は黒っぽく映っており、骨が溶けていることがわかりました。
え、骨が…溶けてる…?!
食べ物がはさまりやすくなっていたのは、単純に歯並びが原因で、歯と歯の距離があいているからだと思っていたのですが
歯槽骨が溶けて歯周ポケットが深くなっていたことが原因でした。
歯周ポケットは正常値3mm以下とされていますが、よく食べ物がはさまる歯の歯周ポケットはなんと「12mm」。
「思っているよりも重症」「歯を抜いてしまってもいいレベル」と言われました。
まさか…こんなことになっているとは…。
歯槽骨が溶ける原因
歯槽骨が溶ける原因は大きく2つあるそうです。
- 歯周病の炎症から骨を遠ざけるために溶ける
- 過度の圧力がかかって溶ける(咬合性外傷)
私の場合は、②の「圧力」が原因でした。
左奥歯の噛み合わせが少し悪いのと、
普段意識はしていないのですが、「食いしばり」が強いことが原因だろうと言われました。
私は口の中・下あごの骨の出っ張り(下顎隆起)が大きめなのですが、普段食いしばりが強いと大きくなるんだそうです。
トラブルの真相
そして、もろもろのトラブルの真相がこちら。
- 無意識のとき・寝ているときに歯を食いしばる
- 強い圧力がかかる
- 歯槽骨が溶けて歯周ポケットが広がる
- 食べ物がはさまりやすくなり、掃除もしにくくなる
- 汚れがたまり、炎症をおこして歯茎が腫れる
- 炎症から骨を遠ざけるために、さらに歯槽骨が溶ける
- 歯の支えが弱くなり、噛むときに痛みが出る
- 歯肉が下がって歯の根元に刺激が伝わりやすくなり、知覚過敏がおこる
歯槽骨が溶けたことで深くなった歯周ポケットに汚れがたまり、
歯茎が腫れると炎症から骨を遠ざけるために歯槽骨がさらに溶けるという、まさに悪循環。
1ヶ月にわたる腫れで歯槽骨吸収が進み、腫れがひいて一気に歯肉が下がった結果、知覚過敏になってしまったようです。
治療内容
とにかく歯をきれいな状態に保つのがなによりも大事!ということで、
丁寧にクリーニングをしてもらったあと、知覚過敏がひどい部分にしみ止めの薬と抗生剤を塗ってもらいました。
不幸中の幸いですが、歯に神経が通っているかの検査(電気歯髄診査 / EPT)の結果、神経はまだ生きており
歯の動揺も見られませんでした。
できるだけ抜かずに保存したい…!
一度溶けてしまった歯槽骨を再生させることは難しいのですが、治ってくる人もいるのだそうです。
歯槽骨の再生を期待するとともに、これ以上状態を悪化させないためにも
- 普段から歯と歯が触れないように意識する
- 寝ているときなど無意識の食いしばりから歯をできるだけ守る
ことが大切と言われ、マウスピースをつけるように勧められました。
特に、寝ているときはものすごい力で食いしばることが多いそうです。
睡眠中はもちろん、1週間ほど食事以外のときはマウスピースをつけ、歯と歯が触れないように意識するように指導されました。
そして、2ヶ月後にまた経過をみよう、ということになったのでした。
知覚過敏の自宅ケア
また、次に受診するまでの間、自宅で知覚過敏のケアをするために2種類の歯磨き粉をすすめられました。
どちらの歯磨き粉も
- フッ素濃度1450ppmで、歯の再石灰化を促進し・歯質を強化
- 知覚過敏に即効性がある硝酸カリウム&持続性がある乳酸アルミニウム配合
- 歯周病予防効果あり
と、知覚過敏と歯周病のケアが両方できるのですが
「メルサージュ」は、より知覚過敏の改善に特化した歯磨き粉ということで
知覚過敏がとにかくつらい私は「メルサージュ」を購入しました。
知覚過敏と歯周病ケアの割合は、システマ=5:5、メルサージュ=7:3くらい、と説明を受けました。
治療・その後
病院で”しみ止めの薬”を塗ってもらい、メルサージュ(知覚過敏に効果的な歯磨き粉)を使っているおかげか、知覚過敏の症状は少し良くなりました。
しかし、まったくしみないわけではないですし、噛むときの痛みも続いています。
骨はすぐには再生しません。少しずつ状態が良くなってくれるといいのですが…。
産後、食欲旺盛になり、すぐにお腹がすいてダラダラと間食をしていたのですが
できるだけ歯に良い生活をするために、食事の時間はしっかり決めて
食後にしっかり歯磨きをし、マウスピースをつけて生活するようにしています。
マウスピースをすると、とてもしゃべりにくいです。特に「さ行、た行」がうまく言えません。
しかし健康には代えられない…!
しばらくはしっかりマウスピースをつけて歯をいたわり、どうにかあごの骨(歯槽骨)が再生してくれることを祈るばかりです。
まとめ
産後は子育てに追われて、ついつい自分のことは後回しになっていました。
少しの腫れくらい、そのうち治るでしょ~と、
病院に行くことを先延ばしにしていた結果、今回のように事態が深刻になってしまいました。
後悔先に立たず…!
異変を感じたとき、もっと早めに受診していれば良かったです。
とにもかくにも、過度な圧力がかかると骨が溶ける、ということを今回初めて知りました。
特に睡眠中の食いしばりや歯ぎしりから歯を守ることは本当に大切なんだと、身をもって知りました。
歯医者でしっかり自分に合ったマウスピースを作ることが一番ですが、「すぐに受診できない!」「手軽にケアしたい!」という方は応急処置的にマウスピースをつくっておくことをおすすめします。
歯磨きも満足にできない生活が続いているママ・パパも多いと思います。
ただでさえ、妊娠中や産後はホルモンバランスの変化で歯周病リスクがあがります。
慣れない育児のストレスで、無意識に歯を強く食いしばっている、なんてこともあるかもしれません。
産後の歯科健診は必ず受けるようにし、少しでも違和感を感じたら、どうか早めに歯医者に行くようにしてください!
ご覧いただきありがとうございました!
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